雨の日のレッスンについて、お願いがあります。
① 雨の日は長靴を履いて来るか、替えの靴下をご持参ください。
② 大雨の時は楽譜が濡れないように、ビニールの袋に入れるなどしてください。
①の場合、レッスンにいらっしゃる時間に雨が止んでいたり、小雨だったりしても、通園通学の時間に雨が降っていた場合、靴の中まで濡れていることがあります。その靴を履いてしまうと、靴下が濡れますので、ご注意ください。
②は楽譜が濡れて、破れたり、読み辛くなったりするのを防ぐだけでなく、濡れた楽譜をピアノの譜面立てに置くことは、楽器の性質上できないからです。
細か過ぎますか?(①の場合)
「靴下が濡れていても、レッスン時間くらい、我慢させますので、気にしないでください」
と、思われた方もいらっしゃるかも、しれませんね。
最近、雨の日に靴下をお貸しして、履き替えて頂く生徒さんが増えてきている印象ですので、私の考えをお伝えしておきたいと思います。
確かに、靴下が濡れて、気持ち悪い思いをするのは生徒さん自身の責任なので、我慢すれば良いことかもしれません。
けれども、レッスンは講師の自宅で靴を脱いで入室して頂いて行っています。
つまり、濡れた靴下、汚れた靴下で入室されますと、廊下やカーペットが濡れたり汚れたりしてしまいます。
また、ピアノを弾く間、足を置く位置というのは、だいたい皆さん同じような位置です。
ということは、一人が濡れたままの足でレッスン時間を過ごすと、次にいらした方が足を置くと、その場所が濡れている、ということにもなります。廊下は拭けば良いかもしれませんが、カーペットはそういう訳にはまいりません。
では、濡れた靴下は脱いで、裸足になれば良いでしょうか?
当教室では、レッスンにいらっしゃる方には靴下着用でお願いしています。
夏に素足にサンダルでお越しになる方は、玄関で靴下を着用頂いています。
裸足だと、足の裏に汗や皮脂がついているだけでなく、お子様だと、砂などの汚れがついていることも少なくありません。
我が子でも、とくに夏場は、学校に行って帰ってきただけで匂います(笑)
スーパーや児童館、カルチャーセンターなどと違い、当教室は自宅でのお教室です。
最低限、知っておくべきマナーをお伝えするのも大人としての義務だと思いますので、いちいちお伝えすることにしました。
なぜ、靴下を履かなければならないか、なぜ濡れていたらダメなのか、生徒さんにも直接お伝えしています。
(もちろん、怒ったり、叱ったりするのではなく「どうして、そうしないといけないと思う?」とお話しています)
私はマナーのプロでも、礼儀作法の講師でもありません。
ですから、知らなくて、出来ていないマナーは、私自身もきっと沢山あると思います。
けれども、大人として、機会があれば、お伝えできることは、お伝えするのが義務だと考えています。
お子さんが大人になって、大切な取引先の方のお家を訪問することになった時や、結婚のご挨拶に相手のご両親宅を訪問する時、
「そういえば、昔習っていたピアノの先生がうるさかったなぁ。雨の日は長靴履くか、替えの靴下持って来い、とか、裸足で訪問するな、とか」と、思い出してもらえたら嬉しいです。
お友達の家に遊びに行くことはあっても、目上の人の家を訪問する、という機会はかなり少なくなっていると思います。
それぞれのご家庭の考え方はあるかもしれませんが、日本ではマナーとして靴下着用での訪問というのは、一般的ですので、子どものうちから知っておいて損は無いと思います。
細か過ぎますか?(②の場合)
楽譜は音楽を演奏する以上、とても大切です。
一度濡れてしまうと、変色したり、破れたりしてしまいます。
痛んだ楽譜では練習する気持ちも、下がってしまいがちです。
レッスン中に不注意で楽譜を落としてしまった中学生さんがいらっしゃいました。
その生徒さんは咄嗟に拾い上げて「ごめんね」と楽譜に謝って抱きしめていました。
もちろん、皆さんに、そうしてください、と申し上げているのではありません。
楽譜や楽器を大切にする気持ちが、ピアノ上達には少なからず必要だと思うからです。
レッスンの際に楽譜を譜面立てに投げるようにして置く生徒さんが何人かいらっしゃいます。
「今の楽譜の置き方は良くないと思うんだけど、どうしてだと思う?」と質問すると、
「投げたから」と答えられるのですが、なぜ、投げてはいけないのか、分からない生徒さんもいらっしゃいます。
「楽譜が破れたり、痛んだりすると、練習できなくなるから困るよね。それに、このピアノは先生が大切に使っているピアノだから、傷がつくと嫌な気持ちになるから、丁寧に置くようにしてね」とお伝えしています。
当教室のピアノは私の個人所有のピアノです。人の物を借りて使う時には丁寧に扱わなくてはならない、ということを知っておいて頂きたいです。
ピアノというのは、自分の楽器を持ち運んで演奏するということが容易ではありません。
多くの場合、レッスンや発表会では自分の楽器では無いものを借りて弾きます。大きくて、丈夫なように見えるかもしれませんが、とても繊細な楽器です。
話が少し逸れてしまったかもしれませんが、濡れた楽譜を置くと、湿気でサビたり、カビが発生したりする原因にもなります。
そうならないためにも、楽譜が濡れない工夫をお願いいたします。
雨の日にはタオルを持ってきていらっしゃらない方のために、玄関にタオルを準備しています。
「これを使って、拭いてね」とお渡ししても、「大丈夫です」と拭かない方もいらっしゃいます。
遠慮しておっしゃっているのかもしれませんが、ピアノや部屋が濡れると困りますので、拭いてください。
雨が降っていて、濡れる可能性があるのであれば、タオルをご準備いただき、玄関で、体やカバンを拭いてから入室できると良いですね。これは、ピアノ教室に来る時だけのことではなく、どこを訪問する時も同じではないでしょうか。
服やカバンが濡れて、雨が滴り落ちている状態ではピアノのレッスンはできません。
「とても、細かいこと言うな」と思われる方もいらっしゃれば「そんな当たり前のことを、どうして今さら?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
けれども、講師も、生徒さん自身も、他の生徒さんも、みんなが気持ち良く、楽しく過ごせるレッスンにしていきたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願い致します。
動画でも、お話していますので、参考にしてください。↓