ピアノでできる、記憶力を上げるコツ。

勉強とピアノ、音楽

学年が上がっていくにつれ、お勉強が忙しくなる、という方も多いと思います。

特に、進級、新入学の時期になると、習い事について、新しく始める、だけでなく、

辞める、という選択を迫られることもあるかもしれませんね。

 

我が家も小学生の子どもがいるので、習い事と勉強の両立は悩ましいところです。

 

さて、先日、難関中学の魅力について、専門家のお話を伺う機会がありました。

 

難関校では、全てが主要教科で、副教科という概念は無いそうです。もちろん、音楽も、主要教科という扱いだとか。

 

開成では、ピアノの授業。

早稲田では、1人1台の電子ピアノ。

慶応では、夏休みの宿題に作詞作曲して発表する課題。

武蔵では、エレキギターを分解して組み立てる課題があるとか。

 

私は高校まで普通の公立学校育ちなので、難関校のことは知らなかったので、驚きました。

 

お勉強を頑張って難関校を目指す人も、忙しくてもピアノは辞めずに続けた方が後々、良かった、と思えるのでは無いでしょうか。

 

難関校を目指さないという人も、それだけ勉強に力を入れている学校で、ピアノや音楽を大切な教科として扱っている理由を考えると、音楽の大切さが見えてきますね。

 

東大進学率でベスト3に入る高校性の方が体験レッスンにいらした時のこと。

「学校では、ほとんどの友達がピアノかギターを弾くことができるので、何も楽器ができない自分は肩身が狭いんです」

とおっしゃっていました。

もちろんピアノは何歳になってからでも始められます。

けれども、進学校に進学した後だと、楽譜を読む練習、指を動かす練習からスタートしなくてはならないので、

勉強との両立はかなり大変だと思います。

 

その点、細々とでもレッスンに通い続けている人は、高校生くらになると、ある程度自力で楽譜を読んで弾くことができるので、

勉強の気分転換として音楽を楽しむことができます。

ピアノで勉強する力をつける

子どもには、勉強ができるようになって欲しい。

 

そう考えている方も少なくないと思います。

かと言って、中学受験をするかどうかは、イコールではありません。

けれども、学ぶことは学生の間だけでなく、一生続いていきます。

 

最近読んだ本中学受験で成功する子が10歳までに身につけていること著: 村上綾一 

から、ピアノレッスンで勉強に役立つことがあるな、と感じたのでご紹介したいと思います。

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記憶力を上げる!

詰込み教育は良くない!と言われて、かなりの年数が経っているように思います。

 

教育については、学生の頃から興味があり、私は大阪芸術大学音楽教育学科で学んだ後、佛教大学の教育学部教育学科で再び教育について学びました。

 

丸暗記ではなく、自分で考える力をつけなくてはならない、ということが現在の教育のテーマだと考えています。

 

しかしながら、この本では記憶力は大切である!と書かれています。

それは、思考力を伸ばすためには、記憶力が大切だからです。

 

つまり、色々なことを知っていて、記憶できていれば、知識が豊富になります。

そうすれば、思考の財力がたくさん揃うので、思考力が上がるというのです。

 

なるほど!と思いませんか?

 

もちろん、記憶している知識を使う技術は磨いていかなくてはなりませんが、記憶することが大切であることは明確です。

 

これって、お料理と似ていませんか?

 

冷蔵庫の中に様々な材料があれば、色んな料理を作ることができます。

けれども、材料が少なければ、作れる料理も幅が狭くなってしまいます。

かといって、料理の方法を知らないと、どんなに素晴らしい材料がそろっていても、美味しい料理はできあがりません。

 

 

記憶力を上げるには?

記憶力が大切であることは分かっても、どうやって記憶力を上げていけば良いのか分からないと、元も子もありません。

 

この本の中では、細かく観察する習慣が大切であると書かれています。

細かく観察することで、何に注目すれば良いかが分かってくるので、記憶力が向上するというのです。

 

これは、ピアノのレッスンで活かせる!と思いました。

 

なぜなら、ピアノは細かく書かれた楽譜を見て、考えて弾いて、覚えるという作業の繰り返しだからです。

 

楽譜を細かく観察して、同じフレーズはどこに出てくるのか、そっくりだけど違うところはどこなのか、強さはどうなのか、など、細かく観察します。

 

習い始めて数ヵ月の幼児さんでも、慣れてくれば、こちらから質問を投げかけなくもて

「ここと、ここが同じ!」と、たった8小節の曲からも同じフレーズを見つけて、嬉しそうに教えてくれます。

 

この作業が簡単にできるようになってくると、暗譜が楽にできるようになります。

つまり、記憶力がついてきます。

 

中級でも見開き3ページくらいの曲はありますので、そこに書かれている音符や強弱などの演奏指示を覚えて両手で演奏するには、記憶力が高くないとできません。

 

ピアノを習っているお子さんの多くは「記憶力をあげるぞ!!」と思ってピアノを弾いている訳ではありません。

何度も繰り返し練習して、楽譜を観察し、考えて弾くことで記憶していくのです。

手が勝手に動くようになる、と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、勝手に動くように感じるくらい頭に音楽を入れることに成功したと言い換えることができます。

 

楽譜を細かく観察して、繰り返し練習するということを通して、ピアノを習っているお子さんは記憶力を上げているのではないでしょうか。

 

自分で楽譜を観察する習慣がなかなかついていない生徒さんには、講師側から、

「同じ音がならんている小節はどこかな?」

「ここと、こことはそっくりだけど、どこが違うかな?」

「ここでは、何を表現すれば良いのかな?」

などと、質問して、楽譜を観察して自分で考えていくことができるように取り組んでいます。

 

ピアノが上達して、お勉強も楽しめるお子さんが増えたら良いな、と思っています。