ピアノをするならスポーツ禁止?!
ピアノを弾く人は、スポーツは禁止らしい、というような噂を聞いたことがある人も多いのでは無いでしょうか。
バスケットボールやバレーボールは突き指の心配があります。
また、スキーやスノーボードでは、骨折の心配もあります。
スポーツには怪我がつきものなので、ピアノをするならスポーツは禁止だと言われる所以です。
けれども、これはプロのピアニストや、一部の人の話なので、
趣味でピアノを楽しんでいる人は、あまり気にする必要は無いと言えます。
実際、私が通っていた大阪芸術大学では、体育の時間もありました。
もちろん、音楽を専攻する人達を対象にした必須科目としてです。
その時は卓球とテニスをしたように思います。
私は高校生の時、テニス部に在籍していたので、体育でテニスをするのは、
かなり気分転換になり、楽しかったです。
また、卓球も小学生の時に放課後のスポーツ教室で少しやっていたことがあったので、
こちらも、楽しく授業を受けることができました。
けれども、やはり、体育を苦手としている人はかなり多く、
男女混合で授業が行われていたにも関わらず(男子生徒はかなり少ないのですが)、
私は、かなり勝ち抜いていったように記憶しています。
高校生の時にテニス部に在籍していたのなら、当たり前では無いか、と思われるかもしれませんが、
1年間しか在籍していなかったので、レベルとしては本当に大したことはありません。
何故なら、やはりピアノの先生に「今すぐ退部してらっしゃい!!!」と言われたからです。
私は音楽で大学を目指そうと決めたのが、高校1年生の時で、かなり遅めの決断だったのですが、
その時に師事していたピアノの先生から「テニスなんてしている暇は無いのよ!」
と言われて、前述の「今すぐ退部してらっしゃい!!!」になった訳なのです。
私が通っていた高校は地元の普通の公立高校だったので、1年生は全員何かの部活に入る決まりでした。
ですから、1年生の間に退部することは出来なかったので、2年生になったらすぐにテニス部を退部しました。
この時は、どうしてピアノのためにクラブ活動を辞めなくちゃいけないんだろう。
という納得できない気持ちでいっぱいでした。
今となれば、そりゃそうだよね、と自分のことを冷静に見ることができるのですが、
高校生の時はかなり、不満でした。
怪我云々ではなく、毎日授業が終わってから日が暮れるまでテニスなんてしてたら、
音楽で受験できる訳ないと、今では納得しています。
音楽高校出身の友達は中学生の頃までスキーで大会に出るほどの腕前の子もいたりして、
進学の時に音楽を専門にしたいと考えていく人の場合、子どもの頃はスポーツを楽しんでいたように感じます。
実際、私は中学生の頃は剣道部に所属して初段の試験にも合格しました。
もちろん、幼少の頃からプロの音楽家を目指している人は、スポーツはあまりしないのでしょうが・・・
ですから、怪我の心配はもちろんですが、ピアノの練習時間を削ることになるので、
スポーツから遠ざかってしまう人が多いのかもしれませんね。
ピアノをするならアルバイト禁止?!
私は高校生の頃、土曜日だけアルバイトをしていました。
2時間か3時間くらいだけだったので、大したバイト代にはならないのですが、
自分で働いてお金を稼ぐことができて嬉しかったのを覚えています。
1週間に2、3時間のアルバイトだったので、ピアノの練習には支障が無かった、と思っているのですが、
このアルバイト問題は大学生になっても付いて回ります。
私は自宅から大学まで、片道2時間半かけて通っていましたので、平日にアルバイトをすることは不可能です。
なぜなら、毎日ピアノの練習をする必要がありましたし、ピアノ以外に声楽のレッスンやヴァイオリンのレッスンも
大学で受けていたので、それらの練習もしなくてはならなかったからです。
となると、やはりねらい目は週末です。
週末はシフト制のアルバイトをやっぱりしていました(笑)。
大学の授業料や教材費など、一般の大学よりも高いので、
大学までの交通費やお小遣いは自分で稼ぎたいと考えていたからです。
大学生ともなれば、多くの人がアルバイトをしているので、とくに問題は無いと考えていたのですが、
同じピアノの先生に師事している人が、ある時アルバイトをしていることが先生の耳に入ってしまい、
「今すぐ辞めてらっしゃい!!!」と言われたと言っていました。
このセリフは、私が高校生の時に部活動を辞めるように言われた時と同じです。
その人は、先生には「辞めました」と伝えた上で、こっそりアルバイトをしていました(笑)。
私が大学生の時は、周りの友人の多くはアルバイトをしていました。
アルバイトをしている時間は、きっと一般の大学生よりも短いと思うのですが、
やはり、自分のお小遣いは自分で稼ぎたいと考えていた人が多いからだと思います。
けれども、やはりアルバイトの時間にピアノを練習すれば、もっと上手になれるかもしれない、
という考えも納得できます。
ピアノの先生がアルバイトしている時間があるなら、ピアノの練習をしなさい、とおっしゃるのも分かります。
ですから、みんな、”アルバイトはしていない振り”をしていました。
結局は自分次第
ピアノを専門にするのであれば、スポーツやアルバイトの時間を削って練習しなくてはならない時もあると思います。
例えば、試験の前やコンクールの前などです。
私が大学生の時、ピアノのコンクールを受ける男性が主役の連続ドラマが放送されていました。
そのドラマの翌日には、よくみんなで話たものです。
「あんなに遊んでばかりで、ろくに練習もせず、よく、コンクールなんて言えるよね」と。
そうです。先生に内緒でアルバイトをしている私たちがそんなことを平気で言っているのです。
なぜなら、私たちは毎日の練習時間はきっちり確保して、
さらに、試験前にはアルバイトのシフトを入れないように調整し、
ピアノの練習に専念できるよう、きっちり自分のスケジュールを管理していたからです。
スポーツを楽しんだり、アルバイトをしたりすることは、ピアノを弾く上で、悪いことでは無いと思います。
なぜなら、気分転換になったり、音楽以外の世界のことを知ることができるからです。
けれども、ピアノで受験を考えている人、あるいは、音楽で大学に入った人は、
自分で練習時間を確保して、きっちり課題をこなしていけるようにする必要があると言えます。
もちろん、趣味で音楽を楽しみたい人は、そこまで制限する必要はありません。
特に、大人の生徒さんの場合、仕事や家庭の事情で忙しくて、練習時間が確保できないことはよくあるからです。
木村ピアノ教室では、趣味でピアノを楽しみたい方、大歓迎なので、
忙しくて、あまり練習できないから、という理由で入会をためらわないで下さい。
もちろん、練習すれば上達は早いです。
けれども、ピアノのレッスンに来る時間が楽しみになったり、息抜きになったりすれば良いな、と考えています。