ご存知の方も多いと思いますが、動物や植物は音楽の影響を受けると言われています。
モーツァルトを聴かせて作った食品が一時気ブームになったこともありましたが、
今でもあるのかしら?
チョコレートや日本酒が作られていたように記憶しています。
もちろん人間においても音楽の影響を受けるのは同じです。
音楽でリラックスできたり、血圧が正常になったりする効果も得られるというのですから。
けれども、音楽なら何でも良いという訳ではありません。
どんな音楽が良いのかというと、静かで、美しく、しっかりとした構成の曲を聴くことで
効果を得ることができるそうです。
子育てにおいても、素敵な音楽をたくさん聞かせて、
良い影響や刺激を与えたいと思ってらっしゃる方も少なくないと思います。
けれども、静かに聞くのは難しい、クラシックはすぐに眠くなってしまう、というお悩みもあるかもしれませんね。
そこで、日常生活の中に“BGM”として音楽を取り入れて、良い音楽環境を作ってみるのもオススメです。
図書館で借りた本に書かれていたのですが、
ある幼稚園ででは、4種類の音楽をBGMとして幼稚園の遊びの時間に流した実験をしたそうです。
1曲目は、皆が知っているアニメの主題歌
2曲目は、ノリの良いポップス
3曲目は、演歌
4曲目は、モーツァルト
この4曲を同じクラスの子どもに1週間おきに聞かせたそうです。
その結果、1曲目の「アニメの主題歌」の場合、
クラス全体が落ち着かない雰囲気になり、歌い始める子どもも出てきて、ザワザワしたそうです。
その結果、それぞれの遊びに集中できない状況になってしまったとか。
2曲目の「ポップス」では、踊り始める子どもも出てきて、大変な騒ぎになったそうです。
3曲目の「演歌」では子どもの好みでは無かったらしく、音楽を止めて欲しいと言われたそうです。
4曲目の「モーツァルト」では特別な反応は何もなく、それぞれの遊びに集中していたそうです。
この結果からも分かるように、良い音楽を、時間を決めて、BGMとして利用することは、
音楽の良い効果を得やすいと言えます。
例えば、今やっている作業に集中することができたり、右脳に刺激を与えたりという効果です。
話は少し反れますが、私は自分が小学生だった頃、
学校の掃除の時間にはビバルディの四季から「春」が放送室から流されていました。
ですから、今でもこの曲を聞くと、掃除をする気分になってしまいます(笑)
普段の生活の中では、音楽は必要以上に溢れています。
テレビやラジオからはCMソングが流れてきたり、
各番組のテーマ曲が流れてきたりします。
お店に入れば、お店の雰囲気に合わせた音楽がひっきりなしに流れています。
このように、生活の中には常に音楽があります。
そんな環境で聞く音楽には感動はほとんどありません。
音楽を聞いて、感動することで体や心に良い影響を与えてくれるというのに、
手軽に音楽に触れすぎているせいで、音楽に感動するという経験が少ないまま成長するのは勿体ないと思います。
音楽を体で感じ、体で表現して、心で様々なことを感じとることは人格形成に良い影響を与えることが分かってきています。
ですから、子どもの時の音楽体験を素敵なものにしてあげたいと考えています。
私はピアノのレッスンを通じて、音楽に感動したり、
美しい音を表現する喜びを感じてもらえたら良いな、と思っています。