勉強でも、ピアノでもありがちなのが、ご褒美作戦では無いでしょうか。
ご褒美を目標に勉強させるのには、良い面と悪い面があります。
けれども、たまには、ご褒美があっても良いと考えているご家庭も多いのでは無いでしょうか。
勉強でのご褒美だと、次のテストで何点以上だったらご褒美をあげる、と言えますが、
ピアノだと、なかなか結果がすぐには出ないので、ご褒美をどうするのか難しいと言えます。
例えば、今使っている本が終わって、次の本に行ったら、なのか、
コンクールで入賞したら、なのか、
毎日、30分練習することができたら、なのか。
また、ご褒美を何にするのかも難しいです。
子どもが欲しがっていたゲームを買ってあげるのか、
いつもより豪華なおやつにするのか・・・
ピアノは毎日の練習を積み重ねることで上達するものなので、
ご褒美を目標に練習する、というのはあまり良い方法では無い場合があります。
練習を頑張ったら、ご褒美に好きなシールを貼っていこうね、
もしくは、この本が終わったら、好きなアニメの曲が載っている楽譜を買ってあげる、
くらいが、良いのかな、と思っています。
たまに、ご褒美を「ピアノ」に設定されるご家庭があります。
「上手に弾けるようになったらピアノを買ってあげる。」
ピアノを教えている側からすると、とても無茶な話だな、と感じてしまいます。
上手に弾けるようになるためには、ピアノが必要だからです。
これは、「自転車に上手に乗れるようになったら自転車を買ってあげる。今は三輪車で練習しなさい」
と言っているようなものです。
自転車に乗れるようになるためには、実際に自転車に乗って実際に練習しなくては、
乗れるようにはならないからです。
ちょっとしたバランスや、ペダルの漕ぎ方は、三輪車と自転車では全く別ものです。
キーボードで練習して、難しい曲も弾けるようになったらピアノを買ってあげる、と言われても、
キーボードでは練習に限界があるので、上達するのは難しのです。
三輪車と自転車。
キーボードとピアノ。
これは、どちらも似ているようで、全く別の物なのです。
置くスペースの問題などから、ピアノが買えるご家庭ばかりでは無いと思いますが、
ピアノが無理なら、せめて、電子ピアノをご準備頂けると、練習を頑張ることができると思います。
最初がキーボードでも、3ヵ月やってみて、続けられそうだったら電子ピアノを買おうね、
など、現実的な目標を設定して、ピアノを頑張ることができるご褒美をご準備して頂けると、
とても効果があるのでは無いでしょうか。